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「一書入魂」・・・フジコ・ヘミング 運命の言葉   フジコ・ヘミング

最近フジコ・ヘミングのピアノ・コンサートの新聞広告が目についていましたが、、書店でこの本に偶然に出会いました。

このピアニストについての知識は、今まで皆無でしたが、結構著名な方だと識りました。著者に限らず、「芸術家」とは押し並べて「人生の重荷」を背負わされる場合が多いと思いました。「報われなかったことや辛かったことに耐えた経験が、音の響きや音色に表れ、プラスになっている。そんな嬉しい実感があった。」とは、著者の言葉です。

次の言葉も強く印象に残りました。「ジョルジュ・サンドがどこかに書いていたけど、誰でも遠いところにあるものに憧れる。手に入ってしまうとそれで終わり。次のことに憧れる。それが人間。だから始末におえない。」

2013/05/13一読入魂新着情報

「一書入魂」・・・なんでそーなるの! 萩本欽一自伝

コント55号が爆発的な人気を博したのは昭和40年代前半でした。ビートたけしのツービートは話芸の面白さであるとすると、コント55号は舞台を縦横に走り廻り突っ込み芸の面白さであつたと思います。テレビでは、「ドリフの全員集合」と「欽ちゃんシリーズ」が張り合っていた記憶があります。

この本には、欽ちゃんこと萩本欽一氏の若いころの苦労話がてんこ盛りです。芸人さんは全てが修行で芸の肥やしなんでしょう。

子供の頃の苦しさから導かれた、次の言葉には納得します。

「今僕、こう思うんです。辛い目にあってる子のほうが夢に近いところにいるって。悲しい思いをしている子はきっと夢にたどりつく。いじめられている子もそう。最後までいじめられる人生なんてぜったいない。・・・だって辛い目にあうって、将来のために運をためてることなんだから」

2013/05/08一読入魂新着情報

「一書入魂」・・・宝塚(ヅカ)読本  中本千晶

宝塚歌劇の入門書でしょう。一度でいいから、「目立たずに」見てみたいと思っていました。兵庫県宝塚市の宝塚大劇場は城下町ではないので、行ったことは有りませんが、帝国ホテルの傍の東京宝塚劇場の入口付近の異様な光景を偶然見てからは、恐れをなして、観に行こうという気持ちが萎えてしまいました。もっとも、チケットを入手すること自体が大変困難であるとのことで、秘かな望みも潰えつつあります。

男子や初心者には近寄りがたい独特の世界であることは、解っているのですが、「覗き見」したいのです。

中学2年生の時、修学旅行の最終日に観劇した浅草の松竹歌劇団のレビューショーが、いまだに目に焼き付いています。これより規模が大きい宝塚歌劇を観たいと思う気持ちが老境に入りつつある昨今特に強くなってきました。

観劇出来そうにないのですが、少しこの本の内容に触れてみます。

宝塚の男役のトップを極めることのできる人は、作者によれば、「役者として華のある人」だそうです。では、「華のある人」とは、「その人のために一肌脱いであげたくなるような人」だそうです。つまり、観客に「この人にセンターに立ってほしい」と思わせる魅力があるのはもちろんのこと、他の出演者や舞台裏を支えるスタッフからも「この人のためにいい舞台を作ってあげたい」と思わせる力が必要だと述べています。

更に作者は、次のように言及しています。

「かつて、松下幸之助氏が、人材を見極める二つの条件として「愛嬌と運」という名言を残したが、宝塚トップスターの条件もこれに近いものがあるかもしれない。松下さんのいう「愛嬌」というのが、「華」に近いものだろう。そして、偉大なトップスターになるためには「運」も大事だ。前のトップがしかるべき時期に退団してくれる「運」、協賛スポンサー付きの大作にあたる「運」、よい相手役にめぐり会う「運」など、さまざまな「運」も必要なのだ。」と。

ますます、観たくなりますね~。

2013/05/07一読入魂所長ブログ

「一書入魂」・・・全国空港ウォッチングガイド(全85空港)

この本は、全国85空港の主として撮影ポイントのガイドです。もちろん、各空港の概要解説、空港アクセス、就航エアライン情報のほか、航空管制周波数も記載してあるマニア必携のガイド・ブックです。

私は、撮影も航空管制通信傍受も趣味にはありませんが、空港の立地環境・空港の地図に興味があり、iPadで空港の航空写真と見比べることが、好きなのです。

成田空港で、トランシーバーで管制官とパイロットとの交信を傍受して、その内容を話題にしていたマニアを見て、驚愕したことが有ります。関西なまりでしたので、さらに驚くとともに、マニアならではの行動に納得しました。

2013/05/06一読入魂所長ブログ新着情報

「一読入魂」・・・ムッシュ (ムッシュかまやつ)

「ムッシュかまやつ」こと「釜やつ弘」は、1938年東京生まれであるが、父親は日系二世でロサンジェルス生まれのミュージシャンであることから、ごく自然に音楽の道に進んだようです。

「ムッシュ」に関しては、元スパイダースのメンバーで、歌手の森山良子とは従兄妹同志である事位の情報しか無いのが大多数の方々の印象であると思われます。もちろん私もスパイダースに絡んで「ムッシュ」を知っている程度でした。

元メンバーの堺正章さんや井上順さん、田邉昭知さんは派手に活躍している印象が強かったのでしたが、「ムッシュ」はいつも一体何をしているのか?と思っていました。この本を読んで、「好き放題やっていたんだな」と判りました。

薄い文庫本ですが、戦後から現在までの和楽・クラシック以外の「日本の音楽史」と言っても良いくらい、分りやすく説明してあります。もちろん「ムッシュ」が関わった部分のみですが、それにしても過去・現在の著名人が相当数出てきますので、「ムッシュ」がいかに多方面の活動をしていたかと驚かされます。

決してイケメンとは言えませんが、あのクシャクシャな顔(申し訳ありません)や、その静かな語り口に何故か「ホッ」とする波動を受けるのは、私のみではあるまいと秘かに想っています。

世間一般で言われている「年齢の区切り」では、そろそろ「後期高齢者」になろうとしていますが、まだまだ「同じ顔」で「独自の音楽」を与えて欲しいと願っています。

好きな言葉は、「KEEP ON」だそうです。好きだなそんな「ムッシュ」が。

 

2013/05/05一読入魂所長ブログ新着情報

「一読入魂」・・・東京タワー オカンとボクと、時々オトン (リリー・フランキー)

東京スカイツリーには、近くに居りながらまだ一回も登っていません。

昭和33年に完成した333㍍の東京タワーにはノスタルジアを強く感じます。映画「三丁目の夕日」を見ると懐かしさで泣けてきます。

以下は、りりー・フランキーのベストセラー「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」の一節です。

・・・母親というのは無欲なものです

わが子がどんなに偉くなるよりも

どんなにお金持ちになるよりも

毎日元気でいてくれる事を

心の底から願います

どんなに高価な贈り物より

我が子の優しいひとことで

十分過ぎるほど倖せになれる

母親というものは

実に本当に無欲なものです

だから母親を泣かすのは

この世で一番いけないことなのです

 

2013/04/17一読入魂所長ブログ

「一読入魂」・・・ええかっこしい 評伝 石津謙介

「石津謙介」は、アイビーで一世を風靡したVANの創業者である。

大学1年生の時、学校近くのVANショップでモスグリーンのセーターを買おうとしたら、同じ年恰好の男性店員が「もっと明るい色でオシャレしたら」と言われたのが強く印象に残っています。

「VAV]や「JUN]のタッグのついたカジュアルウエアーを身につけるだけで、都会派の仲間入りをしたかのように考えていた青春時代でした。長野県出身という「田舎者」を壊したかったのですが、なぜか哀しい思い出です。

「ファッションの神様」として一時業界に君臨した「石津謙介」もVAVの倒産とともに表舞台から消えました。

「ダンディズム」とは、「やせ我慢」と捉えていたとのこと。ゾクゾクするダンディズムの神髄を感じます。

2013/04/10一読入魂所長ブログ

「一読入魂」・・・詩集 三好達治

私と「詩」との接点は全く無いと、お付き合いしている方々は考えられるでしょうが、実は魂を揺さぶられるいくつかの「詩」に出会っています。

三好達治の詩集から「紅花一輪」(椿の花)

ーーーこの朝さきしばかりの 新しき紅花一輪 廊わたるわれにむかいて眼くばせす 神存す・・・

・・・かの紅花一輪わがためにものいふあるを・・・(前後中途略)

これは、その花が詩人に目くばせしたように見えた瞬間、霊感に打たれたように「神存す」という確信を得た。との詩らしい。

形態・声帯模写の喜劇人であったが、現在は俳優・画伯と呼ぶべき「片岡鶴太郎」氏が、ある時椿の花を真近に見て「これが椿なのか。こんな素晴らしい造形美だったのか。」との印象をテレビ番組で述べていたのを記憶しています。片岡画伯はこれを境に独自の絵の境地を開いたとも述べていました。

確かに椿の花を真近に見れば、「神々しい美しさ」に魅了される人は多いと思います。

2013/04/08一読入魂所長ブログ

「一読入魂」・・・旅路(藤原てい)

作者の藤原ていさんは新田次郎の奥さんであるとは、この本を読むまで知りませんでした。

気象庁に勤務していた夫の満州赴任に同行し、終戦後地獄の逃避行をして日本に辿り着いた記録が記されています。

私の父(平成23年に95歳で死去)も中国戦線に従軍し、終戦時満州でソ連軍に捕虜として拘束され、シベリアで2年あまり強制重労働に従事しました。

昭和22年に帰国し、私と弟が生まれました。姉は4歳でしたが、初めて見る父を怖がったそうです。

現地で沢山の戦友が父の側で死んだそうですが、死ぬ間際に助けてくれたら何でもやると手を握り必死で訴えた戦友もいたそうです。それが父でしたら私も生まれていないわけで、今、何食わぬ顔をして生活していますが、父が生きて日本に帰ってきてくれたお蔭です。この世に生を受けたことに感謝しています。

 

2013/03/06一読入魂所長ブログ

「一読入魂」・・・週刊日本の城(デアゴスティーニ社刊)

毎週火曜日発売で、100週続くものです。

ROXの中の書店に申し込んで、毎週購入しています。

この社の毎週連続物はプラモデルが付いたり少しずつ組み立てるシリーズが多いのですが、この「週刊日本の城」は100週も連続することも今までにない特徴と言えますが、その最も特異な点は、各城郭ごとに毎週単位で完結するのではなく、各城郭の一部のページがバラバラにくることです。

購入者は途中で止めるわけには行かず、100週目に完結するのを楽しみにすることになります。

もっとも、城郭愛好家は、100週一部も欠けることなく購入すると思います。そのために書店で連続予約するのです。

2013/03/05一読入魂所長ブログ

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