「一読入魂」・・・ムッシュ (ムッシュかまやつ)
「ムッシュかまやつ」こと「釜やつ弘」は、1938年東京生まれであるが、父親は日系二世でロサンジェルス生まれのミュージシャンであることから、ごく自然に音楽の道に進んだようです。
「ムッシュ」に関しては、元スパイダースのメンバーで、歌手の森山良子とは従兄妹同志である事位の情報しか無いのが大多数の方々の印象であると思われます。もちろん私もスパイダースに絡んで「ムッシュ」を知っている程度でした。
元メンバーの堺正章さんや井上順さん、田邉昭知さんは派手に活躍している印象が強かったのでしたが、「ムッシュ」はいつも一体何をしているのか?と思っていました。この本を読んで、「好き放題やっていたんだな」と判りました。
薄い文庫本ですが、戦後から現在までの和楽・クラシック以外の「日本の音楽史」と言っても良いくらい、分りやすく説明してあります。もちろん「ムッシュ」が関わった部分のみですが、それにしても過去・現在の著名人が相当数出てきますので、「ムッシュ」がいかに多方面の活動をしていたかと驚かされます。
決してイケメンとは言えませんが、あのクシャクシャな顔(申し訳ありません)や、その静かな語り口に何故か「ホッ」とする波動を受けるのは、私のみではあるまいと秘かに想っています。
世間一般で言われている「年齢の区切り」では、そろそろ「後期高齢者」になろうとしていますが、まだまだ「同じ顔」で「独自の音楽」を与えて欲しいと願っています。
好きな言葉は、「KEEP ON」だそうです。好きだなそんな「ムッシュ」が。