一読入魂
書名:「ユートピアの崩壊」
ナウル共和国 世界一裕福な島国が最貧国に転落するまで リュック・フォリエ著
豊富なリン鉱石資源の輸出により実現した税金なし・社会保障完備の「地上楽園」が短期間で破たんした経緯について記されている。太古の昔からナウルは北半球と南半球を季節ごとに行き交う渡り鳥のすみかであったらしい。
鳥の糞によってリン鉱石が出来上がったと考えられている。時間の経過とともに、ナウルの地下に膨大なリン鉱石が蓄積されたらしい。このリン鉱石を無計画に掘り尽くし、放漫な資金管理・国家運営によりすべてが破たんした軌跡が記述されている。
人の人生の軌跡と二重写しになるところがある。
過去の成功体験・遺産相続・放漫経営・尊大不遜な思考・酒色に溺れた生活等々油断の先にある悲劇だが必然の理に思われる。
しかし毎日予測せぬ事柄が引き起こされるが、すべて雑事として、粛々と対応するしかないようである。
今日も早く寝て早朝朝日を浴びよう。情けないがこれの繰り返しである。おやすみなさい。