「浅草のエンタメ」・・・浪曲 木馬亭
「浪曲」には長いこと接することなく生きてきましたが、木馬亭では色々な種類の興行があり、その中の一つである「浪曲」が開演されているときに好奇心から入場したのがキッカケです。
当時日本浪曲協会の会長だった澤孝子師の出演日に入場することが特に多かったのは、この浪曲師の専属の曲師(三味線の弾き手)の印象が強かったからです。その曲師は佐藤貴美江師です。
通常曲師は衝立に隠れた形になり、観客にはその容姿を晒さないのですが、何故かこの曲師の前だけには衝立が無いのです。
細身に和服を粋に着こなし、何とも色っぽいのです。三味線の技も素人でも分るくらい冴えわたっております。
舞台の斜め左には澤孝子師がいて、佐藤貴美江師が正面にくるという位置で、いつも前から3列目に座ります。
浪曲もさることながら、三味線の繊細な技に魅力を感じ、佐藤貴美江師の怪しい色気にあてられたようです。