「祖父母から孫への教育資金贈与 非課税に」
本年4月1日から平成25年度の税制改正で贈与に関する新たな制度がスタートしました。
高齢者のもとで眠る金融資産を経済活性化に役立てるという観点からだそうです。このような突飛ともいえる税制改正では、大変重要な事柄が見落とされがちです。すなわち、家族間の関係に変化が生じ、世代間の考え方の相違、感情的な軋轢等々・・・後で臍(ほぞ)をかむようなことにも成りかねません。
祖父母の方々で大金持ちでしたら良いのですが、孫たちのために、時にはせがまれてこの制度を利用したら、後で大変なことが起きそうです。お金を持っていない年寄りは孫から相手にされないという事態がよく引き起こされています。孫やその親である子供達に「いい顔」がしたくて気前よく贈与したら、後が怖そうです。
贈与という言葉は、甘い香りがします。もらう方は、いわば「不労所得」ですから貰えるならば貰いたいわけです。
安易な贈与の実行は、一番大事な「宝物」である子供や孫をスポイルする例が相当有ります。すべて経済至上主義でよろしいのでしょうか?
2013/04/11/相続税・贈与税に関するコラム