「浅草のエンタメシリーズ」・・・浅草演芸ホール
テレビ番組「浅草お茶の間寄席」でお馴染みの寄席のお話です。今の席亭が三代目だそうです。
初めて入館したのは、今から30年位前で、「上手な話し方」には「間合い」を体得することが肝心であると聞いたことがキッカケでした。
私は何故か舞台の上から出演者に話しかけられることが多いのですが、その理由は未だによく分りません。
紙切りの先代「正楽」師匠には私の顔の横顔を切ってもらい台紙に師匠の千社札を貼った作品を頂戴しました。通常はただ切った作品の切り分けた双方をお客さんに渡しているのですが・・・。NHKのプロヂューサーと間違えたのでしょうか?まさかネエ~。
東京ボーイズ(当時は3人構成)のリーダー鏡五郎さん(故人)からも舞台の上から、「お客さんよく見るネェ~」ときました。
確かにこのグループの芸が好きで、涙を流しながら何回も見ていました。
現在も活躍中のチャーリ・カンパニーからは、よく警官に扮している相方から、「あなたどこから来たの?」と尋ねられましたので、「茨城県から」と答えたら「そこは東京よりも賑やかか?」ときたので、「ハイ」と答えたら「この客少しおかしいんでねえの」とのやりとりでした。「なんでかな~なんでだろ~」
ある日の夕方、木戸口で割引料金時間でしたが、更に割り引いてくれと受付に頼んでいたら、側から「そこの若けーの、こまいのが(細かい銭の意味)ねーのか」との声あり。見ると桂文治師匠が舞台と同じ顔でこちらを見ていました。恥ずかしくていくらで入館したのかも忘れましたが、申し訳ありませんでした。全く情けないことをしてしまったと暫く悔やまれましたが、落語の世界の中でなされた会話の様で良き思い出として思い出されます。
座る席は混んでいなければ、舞台の右側で45度の角度の比較的前側の席です。左側も同じですが、落語家と目があう場所です。ここで、タイミング良く笑うと落語家が「乗ってくる」のが分ります。